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神々の面接編

  • 2023年4月4日
  • 読了時間: 7分

更新日:3月8日




【前書き】

面接編

ギャグ


先に新月神話伝でギャグ漫画でやってたのでこっちも逆輸入した。


 先の部族動乱時代

レイウ族・ザドウ族・オウギ族・ウェンカム族・ユカラ族の五つの部族を統一し同胞を天と地に分けて王となったコルウス・レイウ。

祖先が住んでいた天空を漂う廃墟の楽園を見つけ出しそこを居住地とした……


巨体を持つオウギ族に建築を任せ、収縮魔法は魔術に長けたウェンカム族と共に天上の土地を開拓していった。


折角なので自分を含め7の位を持つ神々を決めようと思い、まさかの形で神々を集った……



「……あの、まさかの面接形式なんですね」


「この方が手っ取り早いかな~と思ってな、やる気がある奴が来てくれた方が嬉しいだろ?

色んな奴が来て欲しいしできれば私は面白い奴が好きだ~」


ノックスは彼の性格を知っていたがいつも彼は予想外の発想・行動を取る。


「穏便に五つの部族全てから選ぶんでしょう?

妾(わらわ)達レイウ族で固めたら他の部族の反感を買うだけですものね」


愛妾であるカラシアがコルウスの腕を抱く


( この二羽、いつも目のやり場に困るんだよなぁ……)


慣れてはいるが幼馴染であるノックスの苦労は絶えない。


「……でもあの烏、ザドウ族の皇子様は決まっているんでしょう?」


「ああ、一番警戒して丁重に扱わないといけない我が宿敵にして地上のお客人だからな……

一位に私、二位はヴァローナ、三位はノックス、四位にコルボー、五位に彼は内定している」


「あら、そんな位で大丈夫なの?

本来なら彼が烏王になるはずだったんでしょう?

下から数えた方が早いなんて可哀想じゃない?」


「親族や義兄弟を優先して配置している、コルボーは師匠だからな。

親族を除けば彼が次位だから文句は無いだろう。」


――――コルボー・ザンの場合


「……っていうかちゃんと彼等も丁寧に面接に来るんですね……

あの~……内定してるからこれ茶番になるんじゃ」


「ザン・キサナドゥだ

偉大なるザドウ族の元皇太子である。

住所は雪原地方から夏の國までだったが、先の戦争で奪われてしまってな。

現在は天上の草原に追いやられている。」


うわーなんか始めちゃったよこの烏……

なんでそんなドヤ顔なんだろう、面接来てる割には足組んで偉そうだしやる気あるの?


( あの……めちゃくちゃレイウ族(うち)を恨んでるっぽいんですが)


「本社を選んだ理由はなんですか?」


「仕方なく、だ。

地上(した)で身内と大喧嘩してな、ザドウ族から優秀な者を選ぶというなら皇太子の私しかいないであろう。」


遅めの反抗期なのかな……

普通なら不採用だけど落とせないからな~


「君みたいにはっきりした奴は好きだぞ~よろしくな~ザドウくん

君には軍事の才能があるしテキトーにポリスメンやってくれれば助かるなぁ

ザドウ族は警察国家だから適任だよな?」


コルウスも大概失礼でアバウトだなぁ……


「私に異存は無い。よろしく頼もう。」


 コルボー編


「せ、席にどうぞ……」


巨体なので壁を突き抜けてしまっている。

皆が上を見上げないといけないので首が痛い。


「目線を合わせる為に私達は屋根で面接官をする事になったぞ

志望動機は~何ですか師匠~!!!」


「……罪滅ぼしといったら笑うかね。

先の戦争で儂は沢山の者を殺め、子供達の居場所を奪ってしまった……

こんな儂が果たして生きていていいのだろうか……」


さっきと違って真面目で重いですよこの烏さん!


「せ、戦争でしたから仕方無いですよ……仕方無くは無いけど仕方無いですよ

生きる為にみんな戦いましたからね、神は全て見てくれてますよきっと……」


ノックスが祈りを捧げる。


「師匠あんま思いつめんなよ~

師匠は孤児院やり始めたばっかなんだから死ぬなよ生きろ~

神になってやりたい事は?」


「皆が笑って暮らせる世の中を作りたい……

儂が望むのはおこがましいかな。」


うんうん頷きながら少し席を離れ


( 真面目だ、さっきの傲慢男が嘘みたいに真面目だな)

( さっきのノリで来ると思ってたからもっと「美味しいパンを作りたい、生きてるパンを作りたい」みたいな平和なのが来ると思ってた)

(だな、真面目過ぎていじっちゃダメオーラ出てるから自重しようなノックス)


四位にコルボー、五位にザン内定


 ユイム編


「あれ?ユイム、お前が来たのか?

子供が来ちゃダメだろ~、遊びじゃ無いんだぞ遊びじゃ

お父さん元気?お父さん呼ぼうか?」


華奢で頭巾を深く被った少女がちょこんと椅子に座る。

彼女は烏族だがまだ黒髪では無く、薄い白紫にところどころ濃い紫髪をしている。


( あぁコルウゥ、父親の方が欲しいんだろ~

優秀な医師だもんね)


ユイムの父パパレ・マヒナは盲目であるが優秀なシャーマンで優れた医師である。

性格も堅実で忠誠が高く義に厚い。


「烏王様、わたくしこう見えて中身はアラサー女子ですわ

医師が必要だと聞きまして立候補しましたの、それに兄のお目付け役も兼ねておりますので……」


「あいつ果たし状送ったらさっき来たわ、内定してるからな」


そうだな馬鹿の手綱を握れる奴は置いといた方が良いよな……

本当はお父さんめちゃくちゃ欲しかったけどまあ二世でもいっか、顔一緒だし

大きいお友達釣る為に幼女枠もいるよなぁ


「幼女枠ってなに?

ダメですよ児童ポルノとか援助交際パパ活でオイゲン皇帝の鳥(とり)ッターのアカウント停止されたの知ってるでしょう?」

※冤罪です


中身が合法だからって絵面が完全にアウトですからね。


「わたくしお役に立って見せますのよ、治癒術だけでなく人体を内部から爆散させるサイコキネシスも使えますの」


「お前凄いな、面白そうだから採用するわ

お父さんにも是非良かったら授業参観ぐらいの気持ちで来てねって言っといてくれ」


どうしてもお父さんが欲しいんだね……コルウゥ

( 当たり前だ、優秀な人材はほとんど信長の野望並みに叔父上に引き抜かれたんだからな)


ユイム・マヒナ、七位に内定



 ゲオルグ編


「なんで牢獄にまで僕らが赴かないといけないんですか」


まさかの王城の牢獄に面接


「……待ってたぜコルウスぅ!!!

さあ出してくれよ!お前のそのすました顔に蹴り入れるかアイスケースに入るバカッター撮らないと俺の気が晴れる事は無いんだよぉ……!!!」


見るからにヤバそうな半狂乱の男が牢から手を伸ばし掴みかかろうとしている。


「アイスケースに入って炎上どころか捕まるのはお前ぐらいだ。

久しぶりだな~……私もお前の事思うと怒りと憎しみで体調崩すぐらいだ。

私があえて生かした理由わかるな?この髪を見ればわかるな?


一生苦しめゲオルグぅ……お前に切られた美しい髪が泣いてるんだぁ……」


お岩さんか貞子レベルのおぞましい顔をして牢屋を睨む烏王様、大人げない

事の発端はゲオルグが乱を起こしコルウスの自慢の髪をバッサリ切った事でマジギレした烏王が大暴れしたのだ。


「えー……一応面接なんで、ゲオルグさん。

志望動機は何ですか?」


気を取り直してノックスが牢屋の彼に話しかける。


「は、お前なに?

一般人が俺に話しかけないでくれる?

こう見えて豚箱入ってるからさぁ……遊びじゃないからさぁ。

お前に話してなんかメリットあんの?」


( な、なんだコイツ……)


「仕事だからね?

ゲオルグさん、貴方は畏れ多くも7の神々の6位に加入しました。

意気込みをどうぞ!」


「え、なに?俺有名人じゃん

鳥ッター炎上してみるもんだな

神になったからにはぁ、一位の奴潰しに行くから待ってろコルウス!!!」


「上等だぁ!!!

お前に殺された数多の髪々の屈辱と恨みを晴らすまでお前を許さないからな。

捨て駒にするから精々死ぬなよゲオルグ……お前とは同僚だが顔も見たくない!私が仮面してやるから有難く思え。」


半泣きで己の髪を撫でる悲しき烏王様……


( こんなクレイジーな盗賊が同僚とか僕嫌だなぁ……)




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