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長編 千夜一夜編3

  • 3月8日
  • 読了時間: 8分

執筆日2023年11月

千夜一夜編、狼さんライオンさんごきげんよう

第3夜? 金狼バタと獅子サブナック

相変わらず下品なギャグ多め 


――――いい調子で寝てたらいきなり頭に激痛が走った


「いってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

キサラてめえぶち殺すぞ手加減しろ!!!」


キャイン!

思いっきり蹴とばしちまったけどやっべぇ…烏だし生きてるよな?

薄っすら見えた輝く金髪はキサラにしては明るかった気がする。


「ああん?なんだ?犬か?」


光魔法のライトで照らすと金の狼が俺様を見つめてやがる。


「ベヒモスの犬か?コイツの毛皮結構良さそうな服作れそうじゃーん」


――――翌日の夕暮れ、変なチャラい兄ちゃんが俺を訪ねてきて速攻でチェンジを希望した。

長い髪に獣耳を持つ男…キャラも顔も俺様とかぶってやがる。


「お、やっと誰か来た!

待ってたよお…遠征はやっぱりデリバリーヘルス無いとやってられねぇわ。」


男同士で何週間も泊まり込みの出張だぜ?俺はねぇけど同僚になんか間違いあったらどうしてくれんだよ…

既にザンとノックスが確実にヤってんじゃねぇか。

ノックス女装しててザンがやけにハイテンションでスッキリしてやがるんだぜ?

アイツとんだ屑だな…

どの層狙ってんのか知らねえぇが視聴者向けにガチホモ要素入れてくんのやめろ。

俺は女共の水着とかお色気要素が欲しかった。



※誤解です


「よう兄さん、イメチェンかい?

昨日はひでぇ事してくれたじゃないの。なあ…今日こそ一緒に寝ようぜ。」


「チェンジでお願いします。

えー残念ながら、僕はケモナーじゃないですホモじゃないですしんで?


兄弟プレイですか?僕には義妹たちがいます、そっちと恋愛フラグ立てて全員抱きたいです。」


「なんでだよ兄者!俺達一緒に寝て体を寄せ合って生きてきたじゃねぇか…

なんで俺にそんな冷たいんだい?」


なんだコイツ…ゲオさんのファンか?

俺の抱き枕で相当変な事してんだろーな気持ち悪ぃ…

…有名人ってのも困っちゃうねぇ…


「兄者なんか…兄者なんか死んじまえ!!!

どうして俺にいつも冷たいんだよ!嫌いならはっきり伝えてくればいいのに…なんで他人を通して『バタ、キモイ、一度シネ』って遠回しな表現するんだよ…」


なんかメンヘラ発動して俺様に攻撃してきやがった

爪の斬撃をかわし、狼兄ちゃんにそこにあったバールのようなものを頭にクリーンヒットさせる。

ゴン!!!と鈍い音が響いた。


「…兄者ぁ

ホラーゲームにありがちなバールのようなもので殴るのかい?」


コイツしつけーなぁおい。

やっぱり俺と同じ冥界の奴か。

何度でも再生し復活する…


――――「ベヒモス!大丈夫かお前…

あと一歩遅かったら俺らみたいなチキン南蛮は一瞬んであの世逝きだぜ?

大丈夫かいベイベー…おっと俺に惚れるなよ?

ハハッ…」


これが女だったらなぁ。

コイツの好感度調整したいからこれ以上上げたくねぇんだよ…


「…大丈夫かベヒィ」


おせーんだよクソ兄


(…ほう、今の太刀は中々良かったな

貴様らなぞ一噛みで砕いてしまうからな)


ライオン丸がなんか言ってやがる。


「へぇ…喋れるんだぁ。

ごめんユカラ語はナニイッテルカワカリマセーンだから脳に直接話しかけるか通訳お願いできる?


「よかったら、ぼくたちと、お話しませんかライオンさん!

ぼくたち、なかま、あなたと、おともだち


あなた、ほかのことば、はなせますか?」


グーグル翻訳以下がなんか頑張って通訳してるわ。


(なんだこの骨しか無さそうな男は…

この者、悪魔憑きか…我等と同じ死の臭いがするわ


我は賢き者でもある、汝らの言葉で話そうか?)


「ぼくたち、おそらから、やってきました

ぼくたち、レイウ・ザドウ・オウギ・ウェンカム語はなせます

ウェンカムならはなせますか?」


「これなら良かろう?

お初にお目にかかる、我はユカラの偉大なる戦士サブナック

我が主の命によりこの地を荒らす者を喰らっていた。


レイウ・ザドウの連合軍が我らの地を荒らしたので我が同胞達が怒っている」


「だ、そうです。まあ正論ですね

対話できないから先に攻撃したの地上軍だったそうですし…

どうします?ごめんなさいしときます?」


「話し合いで解決できんならそっちの方が良いんじゃない?」


「ライオンさん!ふぇぇぇぇんごめんなさい~

たべないでよお~ぼくはゲロマズだけどこっちの金髪は美味いから食べてよお


ぼくたちの派遣先のゴミカス上司が勝手にやった事なのお…

ね、許して!なにか条件があるならゴミカス上司に揃えさせるからさぁ…」



「お前ぶっ殺すぞ」


「…きちんとした謝罪をいただけるなら、我が主に申してみよう

条件か、こちらはあの理知的で勇ましい金髪の雷使いの男が欲しい」


「僕ですか!いやぁ…僕ガチホモケモナーじゃないんっすよ…

お宅のちんちんなんて挿れられたら絵面がとんでも無い事になって僕泣いちゃいますよ…

こっちのザンくんはどうですか?

やや小柄ですが屈強な精神と肉体を兼ね備えた男の中の男(笑)です

どっちもDTなので優しくしてあげてくださいね…


僕は見たくないので、お邪魔ならお暇しますのでカメラだけは止めないでください。」


「お前のような下品低能では無い。

あの雷使いの髪を結った、騎士のような勇ましい男だ

あの者こそ我が主のご子息に違いない!」


「もしかして私の叔父…ルスラーンの事か?

この写真を見せてみろ、こちらは私の晴れ姿で私の肩を持っているのがルスラーンだ。

ホモなのか?丁度良いじゃないか!これでようやく叔父も身を固める事ができよう…


言っておくが、私は男色では無い。

大伯父であるイスカンダル帝は男色だった。」


おーいザン、やめろ。

本人の意向無視して勝手に進めるな。


「おお間違い無い!この男だ」


(待ちなサブナック!

そいつを捕まえろ!


その緑の雄は俺たちの親父を殺しやがった…忘れもしねぇ!

俺は記憶に無いが兄者と母者がそう言ってる)


金狼のバタがザンを指さした。


(そいつだけは生かしちゃおけねぇ…

憎きザドウの男)


「…そちらの緑の男、どの面下げて我等に会いに来たのだ

虫唾が走るわ!!

友好的な態度で欺いたつもりか!?


武器を構えよ、己が罪を悔い改めるがいいわ!!!」


「なんだなんだぁ…?

ザンお前なんかしたの?」


「え?私?

怨みを買い過ぎていて何のことかさっぱりわからん。


失礼、何の事ですか?」


「貴様は我が主の父君、偉大なる砂漠王ムスタファ様を殺した大罪人だ!!!


「何のことかさっぱりだがムスタファ王か…丁度良いじゃないか

その男は卑劣で低俗な男だったと聞いている。

皇后だった私の祖母を暗殺し、怒ったイゴール皇帝に討伐された男では無かったか?」


「世代が全然違いますね、わたくし達の祖父の代では無いでしょうか?

当時イゴール皇帝の子であるオイゲン皇子が15やそこらで、その子息であるザンさんはまず生まれていないでしょう。」


(盗賊王ムスタファか…わたくしの父がよくいじめられていてジャイアン的な存在だったと聞いています。)


「おい、ザンあんま喧嘩売んなよ…

まあいいか、俺もちょっと戦ってみたかったんだよな~

このまま話し合いでハイそうですかって帰るのも後味悪いじゃん?


おい、お前ら思いっきり喧嘩売っちまおうぜ。」


「あーじゃあこういうのやりませんか?」



――――「ライオンさんごきげんよう!

「ホーラライオンさん仲間だよ、いないいないポン!!!」


(なんという屈辱…!!!

こやつらは我を馬鹿にしておるのか!


なんという愚かな烏共…)


「…我等を刺激した事、あの世で後悔するが良いわ!!!」


思い切り腹に拳をお見舞いしてやった。

骨と皮しか無い烏には耐えれる一撃では無いだろう。


「…それだけ?」


砂煙の中から金髪が平然と現れた。


なんだと?


「他の奴ならともかく俺は冥界の血が流れてるからそれぐらいじゃ死なないんだよねぇ…

親玉見てみたくなったからさ、会わせてよ。

まあアンタが一番強いから拍子抜けしそうだけどさぁ…!!!


俺、弱い奴泣かす奴嫌いなんだよねぇ」


自分はするんだけどね。

泣いているベヒモスを指差して笑う。



――――負けた…この、儂が?

神獣である儂が…こんな低俗な烏共に…

こやつの顔、どこかで見た事がある…おぼろげで思い出せぬが


禍々しい大鎌の斬撃を浴びて宙を舞い、墜ちた。


…ムスタファ様、ユルゲン様

ああ主だ、主と同じ顔をしている。

主は人型を取っていてもツチブタとジャッカルの被り物しておられたから、顔をあまり見た事が無かった。


「…ハアハア…もしや、貴殿は

我等の王では」


涙を流し、跪く。


「あ???

なに言ってんの頭おかしーんじゃないの」


まるでムスタファ様…

貴方は傲慢で自由で、全く知性を感じない振舞いをしておられたがただ強かった。

軍神に相応しい武力をお持ちであられた…


『あ?なに言ってんの?サブナック、お前は本当にクソ真面目で面白くねぇ男だな。

そんな立派なちんちん付いてんなら女がほっとかねぇだろう。』


かつてそう下品なムスタファ様は仰られた…

ムスタファ様に倒されたなら儂は本望である…

だが他の侮辱してきた烏共は許さぬ…来世で再び相まみえようぞ。


黒い毛並みを持つジャッカルは悲しそうに、静かな怒りを込めて遠吠えをした。


「…あれが親玉かな?」


「でしょうね、もう夜が明けるから今日は引き下がるみたいですね。

冥界の者にとって太陽の光は毒ですから。

来るとしたら今夜ですよ、頑張ってねゲオさん。」


「俺疲れたーもう飯食って寝る…女抱きたい。」

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